しかし、専門分化した医療にも不都合があります。本来、診察の最初には、この患者さんに疾患はあるか、あるならそれは何かと広く問いかけねばなりません。
胃がんはないか、膠原病はないかといった専門分野や特殊技術が患者様を選別するような設問に、胃がんはありません、膠原病ではありません、当診療科が関わる問題はありませんと答えて済ますのでは、解決に至りません。
複数の疾病を有する場合には、右往左往しなければならず、優先順位を誤ることもあるでしょう。
専門分化した医療の利点を活かし不都合を補おうと意図するなら、医療を提供する側も受ける側も、以下の4つの要素を念頭に置いて行動しなければなりません。
そして、医療を受ける側も、実はSpecial/Expert 志向が強く、そのために不都合を招く場合があります。
Special/Expertは、特化した技術が患者様を選別し、当てはまらなければそれで対応は途切れます。
自身が抱える健康問題が特定されるまでは、Generalに力点を置いた診療が相応しいのだと思います。